◇◆ 有形文化財に登録されて ◆◇
- 私は大阪生まれですが、ご縁があってこの浄福寺に来ました。
- 最初この本堂を見たときに緑に包まれた壮観な本堂にとても驚きました。
- また、本堂から海が見える風景もとても気に入っています。
- その本堂が、令和3年2月4日付けで国の有形文化財として登録され、告示されました。
- 現在の本堂は、明治30年の柿崎大火で類焼した後、昭和2年に地域や門信徒のご尽力によって建立された本堂で、戦前の歌舞伎座がモデルになって
います。
- この旅の有形文化財の登録にあたり、いろいろ調査していただいた歴史的建造物専門家の山崎昭広さんから、この本堂について感想を書いていただき
ま した。
- 〇浄福寺の特徴について
- 「浄福寺の優れている点は、正面玄関の入母屋屋根と両翼に予備室を張出切妻屋根とし
た和風であるにも関わらず、重厚感と気高さを併せ持つ外観で しょう。白壁の唐草文様と腰壁の石目調仕上げはそれを引き立てています。
- 内部は、内陣のRC造(コンクリート造)ならではの広い空間、白を基調とした
配色と格天井と梁組の壮大感は木造建築とはまた違う趣を醸し出しています。浄福寺の佇まいは近隣ではあまり見かけることのできない地域の宝です。」
- 文化財登録担当者 山崎昭広
- 中越地震(平成16年)や中越沖地震(平成19年)に耐えた本堂です。
- 中のつくりは荘厳で、音響にも優れています。
- またエレベーターや車いす対応などのバリアフリー環境が整備されており、皆に優しいクネットの手すり を設置しています。
- ただ、建物が立派だというだけでは本当の寺院とは言えません。そこに多くの人たちが集い、心の拠り所となることが本当の寺院であり、それこそが
こ の本堂を建てた先人たちの願いなのです。
- その願いに応えられるように、江戸時代から続いています『報恩講お引き上げ』やコンサート、講演会、初参式などを開催し、門信徒のみならず、多く
の人に来て頂いています。
- 浄土真宗本願寺派 扇谷山浄福寺
- 28代住職 井上陽雄